建築家の坂茂の建築作品12選。代表作のポンピドー・センター・メスなど

2018/07/21

こんにちは。
今回は建築家の坂茂の建築作品12選。代表作のポンピドー・センター・メスなどです。

紙管を使った建築などで世界的に評価されている建築士の坂茂氏。
国内外の住宅から教会まで様々な建築物を設計しています。

また世界各地の災害支援でも有名ですよね。
そこで、今回は建築家の坂茂の建築作品をまとめました。

坂茂とは

坂 茂(ばん しげる、1957年8月5日-)は、日本の建築家。
日本建築家協会名誉会員。
ニューヨーク州登録建築士。
アメリカで建築を学び、紙管、コンテナなどを利用した建築や災害支援活動で知られる。
1996年吉岡賞、1997年JIA新人賞、2009年日本建築学会賞作品賞、2014年には建築分野の国際的な賞であるプリツカー賞を受賞している。
2017年にマザー・テレサ社会正義賞を日本人初受賞。

wikipedia

建築家の坂茂の建築作品!

ここからはいよいよ、実際に建築家の坂茂氏の建築作品を見ていきましょう。

ポンピドー・センター・メス

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ポンピドー・センター-メスの設計にあたって、機能的な空間をつくるため、プログラムを単純なボリュームにアティキュレートし、それらを動線上明確で、相互関係が機能しやすいよう立体的に配置した。
まず一般ギャラリーを幅15m、長さ90mの四角いチューブ状のボリュームに入れ、エレベータと階段が納まった六角形の鉄骨タワーの周りに3段に積み上げて配置した。
3本のギャラリーチューブは、先端の小口が断面いっぱいのピクチャー・ウィンドーとなっていて、一番上層のチューブ3ではメッツ市のシンボルであるカテドラルを、チューブ2では中央駅を切り取った。
このほか、レストランが納まる円形ボリュームと、オーディトリウム、オフィスやバック機能を納めた単純で閉鎖的な四角い箱形ボリュームを配した。
それらのボリュームを一体の建築として融合させるため、六角形の水平飛影面を持った木造の屋根で覆った。
フランスの国土の形は六角形に近いため、フランス人にとって六角形は国のシンボルである。
屋根の構造は中国の伝統的な竹を編んだ帽子から発想を得て、六角形と正三角形のパターンで構成され、曲面を構成する集成材の上・下弦材を幅広の木製束材でフィーレンデール・トラス状に結んだ。
この木造屋根の上にPTFE膜の屋根を張り、日中には自然光が内部に届き、夜間には館内の光で建物全体が浮かび上がるようにした。
周囲の公園の延長として大屋根の下に集まる場所をつくり、建物のファサードをガラス・シャッターで容易に消し去ることで、内外の空間の連続を可能にした。
大屋根の下に入場無料の大空間フォーラムがあり、市民はお茶を飲んだり、彫刻やインスタレーションが自由に楽しめ、そこから垣間見られるギャラリーの作品に誘われ、少しずつ空間のシークエンスを体験し、奥に進んでいく。

坂茂建築設計 | Shigeru Ban Architects

日本人建築家の坂茂氏とフランス人建築家のジャン・ドゥ・ガスティーヌ氏の日仏共同設計よって建てられたポンピドー・センターの分館「ポンピドー・センター・メス」!
フランスのドイツとの国境近くにあるロレーヌ地方の首府メスに建てられた美術館で、坂茂氏の代表作の一つとなっています。

中国の帽子をモチーフにデザインしたうねった白い屋根が特徴の建物です。
出窓からは中世に作られた大聖堂を含む景色を一枚の絵画のように臨むことができますよ。

 

 

富士山世界遺産センター

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木格子の外壁を持つ“逆さ富士”形の建物が、全面の水盤に映り込むと、“富士山”の姿が現われます。
水面に映る“富士山”は、“水の山”としての富士山を象徴的に表しています。
“逆さ富士”形の建物内部は、1階から5階まで緩やかならせんスロープで繋がり、斜路を登りながらスロープ展示を鑑賞することで疑似登山体験ができます。
最上階(5階)の展望ホールまで登ると、大きなピクチャーウィンドウからは、刻々と表情を変える本物の富士山を一枚の絵のように鑑賞できます。
敷地には富士山からの湧水を引き込み、空調熱源として利用した後、それを建物前面の水盤に利用し、富士の水の循環を建築的にも表現しています。

坂茂建築設計 | Shigeru Ban Architects

坂茂氏が設計した静岡県富士宮市にある博物館「富士山世界遺産センター」!
世界文化遺産に登録された富士山のために2017年の年末に誕生した施設です。

木格子を使用し、逆さ富士をイメージした逆円すい形のデザインが特徴の外観となっています。
池の水面に映る富士山が美しいですね。
また最上階にはピクチャーウインドウから富士山を一望できますよ。

【公式ホームページ】静岡県富士山世界遺産センター

 

 

大分県立美術館

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大分市の中心市街地に建設中の美術館、1階には、巨大な無柱空間であるアトリウムがあり、その中に気密性、遮音性を持った可動展示壁で自由に間仕切れる企画展示室がある。
閉鎖的な展示室だけでなく、アトリウムと一体とした展示も可能となっている。
また、建物正面の外装には水平折戸を設け、開放することでアトリウムは半屋外空間となり、街に開かれた展示やイベントなど多目的に利用可能となっている。
3階は1階と対照的なオーソドックスな閉鎖的な企画展示室と常設展示室を計画し、展示物に適した展示環境の提供が可能となっている。
外壁は木質ハイブリッド集成材と杉無垢材のブレースを重ね、構造体がそのまま、大分の伝統的な竹工芸のようなパターンの意匠となる。

坂茂建築設計 | Shigeru Ban Architects

坂茂氏が設計した大分県大分市寿町にある美術館「大分県立美術館」!
ガラスの水平折戸が特徴の建物で、イベント時は外部と繋がった空間を作ることができます。

それに合わせて、1F部分は可動壁なので、フレキシブルに対応可能となっていますよ。
この作品で2015年にJIA日本建築大賞、LCDアワーズのアジア・太平洋部門の最優秀新設文化施設、RIBA国際優秀賞を受賞しています。

大分県立美術館(OPAM)

 

 

カーテンウォールの家

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施主がこれまで続けてきた古い日本家屋の下町的でおおらかな生活を、現代的素材を用いて継承しようとしている。
3階から2階にかけてテント地のカーテンは、視線を遮ったり、遮光するだけでなく、内側のガラス引戸を閉めてカーテンとの間を断熱スペースすることもできる。
伝統的な日本家屋の障子、襖、雨戸、簾などにみられる開放性と室内環境のコントロールの仕方をこのカーテンウォールで再現している。

坂茂建築設計 | Shigeru Ban Architects

坂茂氏が設計した都内にある鉄骨三階建ての住宅「カーテンウォールの家」!
外壁の代わりになんとテント地のカーテンで仕切られたユニークな建物です。

テラスと室内はガラスの引き戸で開閉できるようになっていますよ。
この作品で1996年に吉岡賞を受賞していますよ。

 

 

ラ・セーヌ・ミュジカル

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坂茂氏が設計したフランスのパリ郊外にある音楽複合施設「ラ・セーヌ・ミュジカル」!
卵型のホールが特徴の建物で、全体は帆を張った巨大客船のようです。

立ち見席を含めた6000人が収容できる多目的ホールと、1150席のオディトリウムなどが中心となった施設です。
ドームは六角形のグリッドとガラスでできており、その周りを太陽の動きに合わせて動く太陽パネルも設置されていますよ。

 

 

ニコラス G ハイエック センター

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デザイン・コンセプトは、与えられた建築のプログラムの問題点を銀座ならではのコンテクストで解くことにより導かれた。
スウォッチ・グループの持つ7つのブランドの店舗を別々のブティックとして入れるという要求を満たすには、この間口14m、奥行き33mの敷地においては、3層以上の重層の店舗構成となる。
1階に2店舗、2階に3店舗…。
つまり道を行き交う人達には、1階の店舗しか目に留まらず、残りの店舗は商業的には不利となる。
どうにかして、7店舗全てを1階で見られるように出来ないだろうかと考えた。
それを実現するためにヒントとなったのが、銀座ならではのコンテクストである。
銀座の特色、あるいは楽しさは、メインの銀座通りよりも、その裏通りに間口の狭いたくさんの店舗がひしめいているところにある。
そこで、その銀座的特徴を反映して、敷地の前面と裏面を3層分ガラスのシャッターで覆い、それを開放すると、そこは通り抜け出来る「通り」のようになる。
その「通り」に7店舗のガラス張りのキオスク的ショールームを点在させた。
内、ジャケドローのショールームのそれにより、その「通り」に入り込んだ人は、7つのブランドが一同に見られ、興味を持てばショールームの中に入る。
そして、さらにもっと多くの商品を見たい場合は、そのショールーム自体がエレベーターとなっているため、ショールームごと地下1階から4階までの、それぞれのメイン店舗へ自然に導かれる。
それにより、この「スウォッチ通り」は、7つのショールームと、自然や彫刻が楽しく混在した、動きのある生き生きとした人々の憩いの場となるであろう。
また、4階のジャケドロー・ショールームのインテリアも手がけた。
黒を基調としたシンプルでモダンなジャケドローの時計にあうよう、黒檀の木を使い、単純ユニットの繰り返しによって透明感のあるインテリアを作り上げた。

坂茂建築設計 | Shigeru Ban Architects

坂茂氏が設計した東京の銀座にある店舗兼本社ビル「ニコラス G ハイエック センター」!
正面にある全開放可能なガラスのシャッターが特徴の建物です。

フロア直通のエレベーター自体がブランドのショールームにもなっており、1階から7つ全てのブティックに行くことができます。
この作品で2009年に日本建築学会賞を受賞していますよ。



ハノーバー国際博覧会日本館(2000年)

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ハノーバー万国博覧会は、1992年のリオデジャネイロ宣言を受け、環境問題をテーマに掲げている。
そこで日本館の設計理念として、博覧会閉会後に解体されるパビリオン自体が問題の環境負担とならぬよう産業廃棄物を最小限に押さえること、そのために建材のリサイクルまたはリユースをデザインのクライテリアとして材料・構造を考えることとした。
メインホール部分は、生産上は長さに制限のない紙管の特性を利用し、ジョイントが少ないグリッドシェル状の紙管アーチを考えた。
トンネルアーチはおよそ長さ74m×幅35m高さ16mほどになり、長手の風に有利なように、高さと幅方向に窪みをつけた3次曲線のグリッドシェルとし、内部空間にも変化を持たせた。
紙管同士を固定するジョイントは、布のテープで縛り簡単にジョイントする方法を考案した。
このテープジョイントは、地組みされた紙管が押し上げられ、3次元のグリッドシェルになる過程で紙管同士の角度が開くのに伴う三次元的な変位を許容する。
またその際に、テープジョイント自体にも適度な緊張がかかり、紙管同士が固定される。
紙管のグリッドシェルには、それ自体に剛性を持たせるために、また屋根の膜材を固定し、建設過程、メインテナンス時においても有効なはしご上のアーチ(ラダー)とそれと直交するラフターという木製のフレームを考案した。
また屋根に仮設で塩ビ膜剤を使用し破棄するとダイオキシンを出すので、強度と防水そして防火性能のバランスを持った、紙膜の開発をした。
基礎は再生困難なコンクリートに頼らず、スチールフレームと足場用板で構成したボックスの中に砂を充填して簡易な基礎を作った。

坂茂建築設計 | Shigeru Ban Architects

坂茂氏が設計したドイツのハノーバーに建てられた「ハノーバー国際博覧会日本館(2000年)」!
坂茂氏の憧れだった建築家のフライ・オットー氏との協働で設計しました。

リサイクル可能な紙管を格子状に組んだトンネルアーチを作りあげています。
この作品でベルリン芸術賞や世界建築賞2001を受賞を受賞していますよ。

 

 

紙の教会

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阪神大震災により焼失した教会のために建てられた紙の建築によるコミュニティーホール。
建材は各企業からの寄付を受け、160人以上のボランティアの手により5週間で完成した。
建設10年を迎えた紙の教会は、神戸と同じように震災の被害を受けた台湾に移築され、地域のコミュニティーセンターとして新たに活用されている。

坂茂建築設計 | Shigeru Ban Architects

坂茂氏が設計した神戸市長田区に建てられた仮設の教会「紙の教会」!
阪神・淡路大震災によって全焼した教会のために紙菅を使用して建てられた建物です。
現在は取り壊され坂茂氏の設計によって新たに建て替えられました。

 

 

成蹊大学情報図書館

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一般的に図書館といえば勉強をするための静かな場所とされるが、この図書館ではさまざまなコミュニケーションや情報交換に対応できるよう「喋られる」新しい図書館のあり方を提案している。
人々が集い、情報を交換し、議論をする場としてのグループ閲覧室を中央のアトリウムに浮かべている。

坂茂建築設計 | Shigeru Ban Architects

坂茂氏が設計した東京都武蔵野市にある図書館「成蹊大学情報図書館」!
球体のプラネットが特徴の建物で、植物がニョキッと生えているようなおもしろい構造になっていますよ。

この5つのガラスドームは予約制で、ミーティングスペースなど使われています。
この作品で2008年にグッドデザイン賞を受賞していますよ。

情報図書館|成蹊大学

 

 

紙の大聖堂

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2011年2月22日に発生したM6.3のカンタベリー地震は、街のシンボル的存在であったクライストチャーチ大聖堂にも深刻な被害をもたらした。
これを受け、新たな仮設のカテドラルを設計することとなった。
現地で調達可能な紙管とコンテナーを用いて三角形の断面を形成する。
オリジナルの大聖堂の平面と立面のジオメトリーを受け継ぎ、同じ長さの紙管の角度を徐々に変化させている。
700人収容可能で、教会としての機能の他に、多くのイベントやコンサートとしての使用も視野に入れている。
2011年7月31日に、同地にてプレス発表が行われた。

坂茂建築設計 | Shigeru Ban Architects

坂茂氏が設計したニュージーランドのクライストチャーチにある仮設大聖堂「紙の大聖堂」!
M6.3を記録したカンタベリー地震によって半壊してしまったクライストチャーチ大聖堂の代わりの仮設大聖堂として建てられました。
紙管を使用してつくられた教会で、十字架や祭壇までも紙でできているとは驚きですね。

 

 

女川駅+ゆぽっぽ

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新駅舎は旧駅舎よりも約150m内陸に移設して建設された。
駅舎は3階建てで、1階に駅や売店、待合室、2階に町営温泉施設、3階に展望フロアが設けられている。
復興に向かって羽ばたいてほしいという思いを込めて、鳥が翼を広げた姿をイメージして屋根をデザインした。

坂茂建築設計 | Shigeru Ban Architects

坂茂氏が設計した宮城県女川町にある「女川駅」と「女川温泉ゆぽっぽ」!
羽を広げたウミネコをモチーフにした白い屋根が特徴の建物です。
1階には坂茂氏のトレードマークである紙管がベンチや天井に使われていますよ。

女川温泉ゆぽっぽ

 

 

コンテナ多層仮設住宅 – 宮城県女川町

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今回の震災直後から50箇所以上の避難所で、1800ユニット(2mx2mユニット)以上の家族間のプライバシーを確保するための間仕切りを作っている折に、町に十分な平地がなく十分な数の仮設住宅が建設できないという悩みを女川町の安住宣孝町長から聞いた。
そこでこれまで温めていた海上輸送用のコンテナを使った3階建仮設住宅を提案した。
構造的にも防災的にも問題がないこのシステムも、前例がないということで建設許可が下りるのに予想以上の時間がかかってしまったが、町長の英断のお陰で実現することが可能となった。
これまでもコンテナを使った建築は世界中にあったが、我々のシステムの特色はコンテナを市松模様に積み、比較的狭いコンテナの中に子供部屋とバス・トイレを入れ、コンテナとコンテナの間のオープンな空間に全面ガラスを入れ、開放的なLDKをつくれることである。
県の予算を使うため、室内の大きさとしては他の一般平屋仮設住宅と同じ基準に合わせた。
しかし一般仮設住宅は十分な収納がなく、家中に物や服があふれたり、後から買った家具だらけで室内が狭くなり、物と物の透き間で生活せざるをえない状況である。
それを解消し、美しく広々とした生活ができるよう我々が集めた義捐金を使い、ボランティアに造り付け家具を作ってもらい、十分な収納があり、すっきりとした室内空間作った。
また多層にすることにより、棟間隔を11m余り取ることができ、町の要望の駐車場やコミュニティー施設として、集会所や日常的な買い物ができるマーケット(坂本龍一氏寄贈)、様々な教室ができるアトリエ(千住博氏寄贈)が仮設住宅の回りにでき、室内環境だけでなくコミュニティーを形成しやすい周辺環境の充実を計った。

坂茂建築設計 | Shigeru Ban Architects

坂茂氏が設計した宮城県女川町の仮設住宅「コンテナ多層仮設住宅」!
海上輸送用のコンテナを市松模様のように積み上げて造った建物です。
仮設住宅とは思えないくらい快適な空間になっていますよ。

 

 

坂茂氏の作品集の決定版です。
ここでは紹介していない作品はもちろん、100作品以上をカテゴリーやテーマによってまとめてありますよ。

坂 茂の建築 材料・構造・空間へ
坂 茂の建築 材料・構造・空間へ

 

いかがでしたか。どの作品も素晴らしく、実際に見てみたいですね。
以上で建築家の坂茂の建築作品12選。代表作のポンピドー・センター・メスなどでした。

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